今日は、私の彼の話をしましょう。


ヒョロっとした4つ年上の私の彼、上田友則の学生の頃のあだ名は「もやし君」

今でも幼馴染に会うと「もやし君、元気?」と声をかけられている。

私的には、アウトなあだ名だと思うのだが、本人が気に入っているようなので良しとしとこう。

そのもやし君と付き合ってもう2年と1ヶ月になるが、最近気になっている事がある。

それは、もやし君の家を知らない、というか全くわからない。

この2年1ヶ月、もやし君の家に行った事はないし、もやし君から家の話を聞いた事がない。

それは出会いを入れると、もう3年近くにはなる。

たいして気にはしていなかったのだが、一度気になりだしたらもうダメ


おかしい・・・。

考えた事は、

①本当は既婚者で、家には奥さんと子どもが待っている。

②メチャクチャお金持ちで、大きな家を見せたくない。

③天守閣に住んでいる。

③本当はダンボールに住んでいる。

④これといって隠しているわけでもない


聞きたいけど、もし①とかだったら立ち直れない。

でも知りたい。


先週の木曜日、もやし君とデートの帰りについにアレを実行する事に。

アレ・・・追跡だ!


「今日のパスタ屋さん、おいしかったね~」

「今度また行こうな」

「じゃ、また」

「おやすみ」


もやし君と別れて、いざ!追跡開始!!


私の家からそう離れてはいないだろう道を、ひたすら道なりに歩く。

約10分。

え?こんなに近いの?

どうか奥さんが出てきませんように・・・。


もやし君は周りをしきりに気にし始め、そして・・・。

そこにあった自動販売機に。

なんだ、ジュースでもかうのかな。




はっ!!

もやし君はあろうことかその自動販売機の鍵をあけ、中に、中にはいってしまった。

急いでその自動販売機のそばに行ってみる。

なんのへんてつもない普通の自動販売機(コーラー、お茶、ミルクティ・・・などが並んでいる)

耳を澄ませて聞いてみる。

テレビらしき音が聞こえてきた。

もやし君、帰ってすぐにテレビをつけたのだろうか・・・。

もう少しジックリ観察してみると、自動販売機の上に小さく「上田友則」と書かれてあった。

やっぱり、ここに住んでるの??


それから一週間、やっと聞いてみる事にした。

「ねぇ、今日友君の家に行ってみたいな」

「いいよ」


今、その自動販売機の前である。


「まだメールしてるの?」

「え?ヤフオクでおとしたい物があるから、チェックしてるねん」

「へぇ~、狭いところだけど、どうぞ」

「・・・おじゃまします」


今私は未知なる世界へと足を踏み入れる。

実況中継はできないので、また後日。