私の父は読書好きな人で、小さい頃父に連れられて図書館へ行くのが週末の楽しみだった。

そして夜は、どこか知らない国のおとぎ話を聞かせてくれた。


「おとうさん、もうひとつよんで?」


「じゃあ、あと一つ読もうか」


読んでと繰り返し言う娘たちに父は優しく語り続ける。


「むかし、むかし・・・」



こうして「本好き」な私が出来上がった。

とにかく本が好きだった。

将来は本に囲まれて生活したいと思った。


本は自分が行った事のない国にも連れて行ってくれ、友達に出会い、恋をする。

読み終わった後は自分が大きくなったように思える。いや、きっと大きくなってたんだろう。


夏目漱石

太宰治

芥川龍之介

トルストイ

サン=テグジュペリ


そして宮沢賢治・・・。



私も大きくなり、本を読む時間も少なくなってきた。

当たり前だが、まだまだ読んでない本がたくさんある。

出会ってみたいと思っても、手が出ないでいる。


「三国志」

「神曲」

「永遠の都」


今週末、久しぶりに図書館へ行こう。

出会いに!