最初に夜行バスに乗ったのはいつだったか、それくらい前になる夜行バス。
普通の観光バスが夜行になっているもの、これも対外しんどいが、観光バスだってまだましなほう。
バス・・・それ以外なんていったらいいのか、表現しにくい。いや、表現が「バス」しかないバスでの夜行はものすごく辛い。
隣の人と密接。知り合いだったらまだいいのだが、他人だったりすると極力寄り添わないようにする為、通常よりも狭い。
何度かお世話になっている夜行バスだが、一度その「密接いや~ん夜行バス」に乗った事がある。
昔はどうだったか知らないが、今は異性が隣にならないように配慮してくれているバスがほとんどで、その時も隣は同姓。
夜行で帰った日が仕事という事もあり、早く寝なくてはと思った私に悲劇は襲った。
隣の女性が、寝ぼけて寄り添ってきたのだ。
狭い上に暑いし、しかも彼女の耳からは音楽がもれている。
彼女は熟睡している様子。よく電車内で見る、うとうと・・・・ガクン!状態が私の隣で起きているのだ。
こ、こわい・・・。
バスの音と、彼女のヘッドホンからもれる音と、そして後のおやじのいびき。
音にも敏感になるし、いつこっちへこないか恐ろしい彼女の頭。
とにかく、どこでも寝ることが出来る私だが、さすがに熟睡できなかった。
で、ゴソゴソ携帯をいじっていたら、あろうことか携帯が座席の隙間に入ってしまった。
焦った私はもう寝静まっている?バスの中、一人で格闘。
手が・・・届かない。ここらへんに落ちているはずなのに。
これだ!!!
後のおっちゃんの足を触ってました。
あぁぁぁ!!
あまりにもビックリして夜中に叫びそうになった私だが、心の中で叫ぶ。
落ち着け、落ち着いたらきっとあるはず。
そうだ、ちょっと後を振り向いて・・・
丑三つ時の車内。
おっちゃんと目があった・・・様な気がした。
キャーキャーキャー
痴女じゃないですから!!!っていうか、泥棒でもないですから!!!
そして、携帯はとうとう見つからないまま、平常心を装ってそのまま朝を迎えた。
あれに乗って以来、少し高くても個人で分かれている夜行バスを探す事にしてる。
携帯電話だが、朝見ると自分の座席のすぐそばで発見した。なってこったい。